ホンダAF57「Dio(ディオ)」(4型)「Z4」

ホンダのスクーター、ディオシリーズの4代目AF56型とAF57型。その中で、フロントブレーキがディスク仕様のものがこのAF57型になります。通称「スマートディオ デラックス」。発売は2001年から。

厳しくなった排ガス規制基準やより高い燃費要求をクリアするために、ディオシリーズもこのモデルから4サイクルエンジンを採用するようになりました。先代のAF35ライブディオと比較して燃費性能が1.5倍以上も向上しています。水冷方式採用でエンジン音も超静か。振動も大変少なく、乗り心地良いバイクです。ただ、先代にくらべ馬力が大幅減してしまったため、信号ダッシュとか坂道登坂とか、パワーを要求される場面ではやはり力不足。従来の2ストエンジン車に乗り慣れたユーザーには物足りなさを感じるかも。

車台番号はこちら。燃料キャップ蓋の隣のカバーを開けてあいた部分を上からのぞき込むと、手前側のフレーム上面(赤い丸部分)に刻印されています。アルミ腐食粉で見えつらい時がありますので真鍮ブラシなどでこすってみてください。AF57-OOOOOOO。車名:ホンダ、型式BA-AF57、原動機型式:AF55E、排気量:49cc。

【補足1】AF56型との違い
大きな違いは上述のフロントブレーキの方式。リザーバタンク等はフロントカバー内に収まっています。他に「アイドリングストップシステム」。信号待ち時など、一定時間アイドリングが続くとエンジンオフ、スロットル捻るとオンになるシステムです。AF55スクーピーの一部モデルで採用されていたものをAF57型は全車装備。

【補足2】Z4
AF35ライブディオZXの後継モデルになります。工場出荷状態で「Z4」のエンブレム、リヤ大型ウイング、前後アルミダイキャストホイルが特徴。駆動系に少し変更の他は中身ほぼノーマルと同じ。

【引き取り事例】
AF56型に比べると世に出た数が少ない為、引き取り比率もこちらの方が少ないです。キャブ方式なので放置してた期間が長い個体はエンジン再始動がなかなか困難。それでも3代目以下(2スト車)と比べるとキャブ内にオイルとか残ってない分だけ楽な部類です。ただし、部品点数が飛躍的に増えているので、実際に修理やオーバーホールとなると労力倍です。水冷なのでちょっと重いですが、気温に影響されにくくよく走るモデルだと思います。

今日の事例

福岡市に行ってきました。
左からおまけの自転車、AF58ズーマーと今日ご紹介したAF57スマートディオデラックス。いずれもエンジン不動。ちなみにこれらAF57とAF58、外見は全く違いますがエンジンは同じです。AF55Eエンジンはモジュール化した構造なのでこんなことできます。おかげで二個一も容易。

5月は納税通知書が届く時期です。この納税通知書が届くことによって、自宅(の倉庫とか納屋とか)奥の方に放置されたままのバイクの存在を思い出し、引き取りご依頼してくださる方が少なからずいらっしゃいます。そういう方のバイクは、いろんな荷物の下敷きになってる事例が多いです。人力で出来る範囲なら、こちらで整理整頓してバイクだけ奥から引っ張り出してことも無料で出来ますので、思い出したこの機会に是非ご依頼下さい。