普通が一番難しい

絶対に当たる占い師に

「あなたは普通に卒業して普通に就職して普通に結婚する。そして普通にがんになって死ぬ。」

と、告げられ、中坊だった私は当時がっかりしました。

そのとき定年間近の担任先生の

「普通こそ一番難しい。それができるおまえは立派だ。」

という言葉も届きません。「人生の負け組のおまえに言われても嬉しくない」とさえ感じました。

 

漫画「それいけ稲中卓球部」の1シーンです。これ読んだ当時の感想が上です。

私も普通以上に多くの漫画作品を読んだつもりなのですが、このシーンほど印象に残ってる作品はありません。というか、年を取るにつれて「普通こそ一番難しい」と心象強くなってる始末。身につまされます。

今こう思うようになってるってことは、つまり今の自分は普通の人生に憧れているってことなんでしょう。多分。決してアウトローを気取ってる訳ではありません。全く良い意味ではなく、いろいろあったけど、普通にしたいけど、できてないと。普通こそかっこいいと。

さて、今日はなんでこんなこと書いてるのかというと、「普通が一番難しい」からです。

ナンバープレートの手続きを承るにあたって、バイクの種類を知る必要があります。排気量が①50ccから125ccまでのバイク、②125cc超え250ccまでのバイク、③250ccを超えるバイク。①②③でご依頼主に用意していただくものがそれぞれ違います。なので、電話で打ち合わせの時

「原付ですか?それとも大きなバイクですか?」

とお聞きします。この質問で、男性のご依頼人の多くは、排気量まで答えて頂けます。でも女性の場合だと、それも自分のバイクじゃない場合だと

「分からない。普通のバイクよ。」

といった返答が多いです。今日の事例もそんな感じ。

「娘婿のバイクだけど、夫婦そろって店をやっており、本人たちは日中は立ち合いができない。代わりに私が立ち会うのでバイクを処分して欲しい」とのご依頼でした。

ナンバープレートも残っているので手続きもご希望。バイクの種類は全く分からない。とにかく

「普通のスクーター」

とのこと。情報これしかなかったんですが、16日は娘様が立ち合いの時間作って下さると連絡があり、お伺いさせて頂きました。

ヤマハ3DMビラーゴ250ccでした。

うーん、非普通。

大型バイクの中ではよく回収する3DMビラーゴですが、そんなに普通なモデルではありません。あとスクーターじゃなくてアメリカンでした。

まあ、でもこういう、電話で聞いてたモデルと違う、いうのはよくある「普通」の事例です。違ってたからといって回収できないとか有料にするとかはありませんのでご安心ください。

ただし、250ccのナンバープレート手続きご希望の場合は、印鑑のほかに「軽自動車届出済書」が必要で、当日部屋の中とかを探しまくってもらうことになりがちです。できれば原付かそうでないかだけでも教えて頂ければありがたいのは確かです。今回はたまたま娘様が書類を全部まとめて用意して下さっていたのでセーフでした。

「普通のバイク」とか「普通のスクーター」とか言われたら要注意。普通が一番難しい。今日はそんなこと思いました。