ヤマハ4JP「Aprio(アプリオ)」

4JPはヤマハの2サイクルスクーターです。通称「アプリオ」

モデル概要

初売りからもう20年以上経つはずですが、今だ現役。街で走っている姿を良く見かけます。

初出は1995年頃。この年代のモデルとしては珍しく、集中操作キーシステムを装備。メインキーとシートキーが一体になっていて、エンジン切ってヘルメット治す一連の動作中に、キーの差し替えすることなくシートを開けることができ大変便利にできています。

デザイン的には、丸っこい流線型、少し癖のある形かも。車のバンパー素材としても使われているポリプロピレン樹脂を外装の端部を覆う形で配置しており、これがカウル全体の耐久性を高めています。我々が引き取るとき、このモデルでカウルが割れ欠けしてるケースが少ないのは、このデザインのおかげではないかと思います。とにかく原型のまま引き取るケースが多い、優秀なモデルです。

初期のロットでは、燃料タンクのキャップのパッキンが甘くて、野ざらしにしてるとタンク内に雨水が侵入、中が錆びたり、最悪エンジン焼き付いたりと、少し問題のあるモデルでした。すぐに対策処置が施され、今も走ってる車体ではもちろん大丈夫です。

もう1つ問題が。初期ロットでは、キャブのチューニングのみで簡単に60振り切れる速度が出ました。若者に大人気になりましたが、もちろん、良いことではありませんので、こちらも対策がかけられるようになりました。ただ、こちらの対策はイタチごっこ的な展開になりました。

一般的に、2サイクルエンジンはパワフルすぎるので、電気的あるいは機械的にリミッターで出力を制限しています。

でも、そのリミッターを簡単に外す裏技が出てきて、ヤマハはリミッターの様式を変更。翌年、さらにそのリミッターを外す裏技が出てきて、またまた仕様変更…、さらに裏技が…。そんないたちごっこが最後まで続きました。

なので、同じ4JPアプリオでも、製造年ごとに電装系の様式が違います。ここを修理する際は要注意です。

車台番号位置

乗った状態で、足の脛の前方にある長方形のフタ(赤い丸印部分)、これをマイナスドライバーなど細いモノでこじあけると見える位置、フレームに刻印されています。4JP-OOOOOOO。

手続用データ

車名:ヤマハ

型式:4JP

排気量:49cc(または50cc)