ヤマハ4KN「GEAR(ギア)」(1型)

ヤマハのビジネススクーターです。配達業務に特化したモデル。工場出荷状態でボディサイドに「GEAR」のロゴ。シート下に収納スペースはなく大型燃料タンクを配置。外部や床上での積載能力を高めるため、太いフレームを多く採用して剛性を強化、おかげで普通のスクーターより一回り大きくなってるのが特徴です。初代4KNは空冷2サイクルエンジンを搭載。1994年から1999年まで製造されました。

車台番号はこちら。
乗った状態で足のスネの前方、中央に長方形の蓋を、マイナスドライバーなどでこじ開けた状態です。そこから見えるフレーム部分に刻印されています。4KN-OOOOOO。車名:ヤマハ。型式A-4KN。原動機型式:4KN、排気量:49cc。

【補足1】ビジネススクーターの草分け的存在
それまで配達用バイク(ビジネスバイク)として使われていたのは、ホンダカブを代表とするギア付きアンダーボーンタイプや、ジャイロアップのような特殊3輪車が主流でした。汎用のスクーターでは、重い荷物を運ぶにはフレーム剛性不足、特に中央の床下フレーム部分での負担が大きく、最悪真ん中からポッキリ折れる事態になるからです。しかし、若年層や女性ユーザーが増えるにつれ、スクータータイプのニーズが高まると見越したヤマハが、太い鋼材に補強を加えた新フレームで、最初にこの初代ギア4KN型を開発。高い積載能力と扱いやすい操作性の両立を実現して、ビジネススクーターという新たなカテゴリーを確立させました。以来、2019年現在最新型となる4代目ギアも、このカテゴリーで独走状態を維持しています。

【補足2】乗り降りのしやすさに特化した装備
配達用バイクでは頻繁に乗り降りが繰り返されます。なので「乗り降りのしやすさ」は大切。初代ギアではノーマルタイプの他に「フットブレーキ」装備車と「パーキングスタンド」装備車も追加販売されました。

「フットブレーキ」装備車
通常のスクーターでは左手で行うリヤブレーキの操作を、右フットブレーキでできるようにしたモデルです。これによって運転中に左手をフリーにでき、新聞とかチラシを持ちながら運転できるのがメリット。また大型のサイドスタンドも装備して乗り降りのしやすさを実現。別名「ニュースギア」と呼ばれています。

「パーキングスタンド」装備車
通常のセンタースタンドとは別に、車体を持ち上げることなく「落とす」だけで直立できる「パーキングスタンド」を装備したモデルです。お料理とか重積載物とか、あまり傾けたくないものを配達する業務に特化したモデルと言えます。

【引き取り時事例】
4KN型については最近全く縁がなくなっています。もともと数が少ないモデルですし、販売終了からそろそろ20年も経ちます。2ストモデルなのでマフラー詰まりしてる個体も多く、未だに現役で動いてるのなら、貴重な存在と言えます。パワーがあるモデルなので外国の方には人気です。

今日の事例

お昼頃に福岡市、夕方に筑紫野市に行ってきました。

上段はAF34ディオ、下段はCA1PAレッツ2。いずれもエンジン不動。レッツ2はナンバープレートの手続きも承りました。

4月前半は先月末の取り残し分を回収して周るので、やや混雑状態が続きます。後半になるにつれて空いてくるので、ご希望の時間帯にお伺いできると思います。ただ、ゴールデンウィークが近づいてくると、帰省で戻られる方からの連休中のご予約が急増したりします。昔乗ってたバイクがまだご実家に放置されてる方などいらっしゃいましたら、是非この機会にご利用ください。当社、福岡、長崎、大分、佐賀全エリア対象です。