【251cc以上のバイク】福岡ナンバーの廃車手続き【小型二輪】

先日引き取った福岡ナンバーの大型バイクの廃車手続きに行ってきました。当社はナンバープレートの手続きも無料で承っておりますが、今回はご自分でしてみたいという方向けに廃車手続きの仕方をご紹介します。

ここで紹介するのは排気量251cc以上のバイク(「小型二輪」と呼びます。緑枠のナンバープレートが付いています)の廃車手続きです。原付(125cc以下)や軽二輪(125~250cc)とは手順が異なりますのでご注意下さい。

用意するもの

  • 印鑑
  • 350円
  • 自動車検査証(車検証)

印鑑は三文判でも大丈夫ですがシャチハタは不可。車検証はコピー不可。オリジナルをご用意下さい。車検証ってこんなのです。

手続きに行く

小型二輪で福岡ナンバーの場合は、福岡陸運支局(福岡県福岡市東区千早3丁目1040)で、午前(0845~1145時)と午後(1300~1600時)受け付けています。

敷地は広く建物が複数あります。案内板もありますが、まずは「福岡運輸支局」の看板がある建物を目指してください。

写真よりも右側に正面玄関があります。入ったら真正面に3番「登録相談」窓口があります。

整理券をとって順番来るのを待ちましょう。この窓口でナンバープレートと車検証と印鑑を見せながら、「バイクの廃車手続きをしたい。一時抹消です。」と言えば、書類を出してくれて、その書き方と手続きの流れを説明してくれます。初心者の方でも非常に丁寧に教えて下さいます。ちなみに、廃車手続きには一時抹消と永久抹消の2つがあって、永久抹消とはスクラップ工場等で鉄屑にしてしまったあとで行う手続きのこと。スクラップ工場からは解体証明が発行され、廃車手続き時に必要です。それ以外は「一時抹消」です。車の場合は重量税還付など影響があるのですが、バイクはそもそも還付制度がないので何も変わりません。

書類の書き方と手続きの流れ

書き方と流れについては3番「登録相談」窓口で丁寧に教えて下さいますので、よく聞いてそれに従って下さい。ここでは予習というか一応簡易的にご説明致します。

まずは受け取る書類とその書き方

  • 1枚目「手数料納付書」

この用紙はボールペンで記入してください。

①ナンバープレートの番号、②「使用者」の名前、③手続きしてる人の名前

 

  • 2枚目「第3号様式の2」

この用紙は全て鉛筆を使用して下さい。

①業務種別の欄は「9」(抹消)。②抹消の欄は「2」(一時使用中止)。③はナンバープレートの番号、④は車台番号の下3桁の番号、⑤は所有者と使用者の名前と住所(車検証の記載通りに)と印鑑、本人以外手続きの場合は申請代理人の欄も記入。⑥一時使用中止の欄にレ印。⑦今日(手続き日)の日付

参考例です。

 

 

  • 3枚目「軽自動車税申告書(報告書)」

こちらの用紙はベールペンで記入してください。2枚複写式なので強めに記入。

①申告区分の欄は「6」(抹消登録)。②ナンバープレートの番号。③「使用者」の住所氏名(車検証の記載通りに)と生年月日と電話番号と印鑑(印鑑は2枚目にも押す所があります)。④今日(手続日)の日付。⑤この欄は車検証記載の各項目をそのまま書き写します。⑥申請人の住所氏名電話番号。⑦普通でしたら納税義務者と同じだと思います。所有者の欄と使用者の欄ともに「納税義務者住所氏名に同じ」と記載。「同上」は駄目です。⑧空欄でOK。

参考例です。

 

以上です。書き間違いした場合は、一度3番窓口に戻って相談して下さい。

 

正しく記入ができたら、隣の建物「陸運会館」へ行きます。

陸運会館では印紙の購入とナンバープレートの返納を行います。まずは印紙購入

印紙は6番窓口で売っています。「350円の印紙ください」で通じます。「手数料納付書」も差し出すと、係の方自ら印紙を納付書の正しい位置に貼ってくださいますので、是非お願いしましょう。

次、ナンバープレートの返納

返納は同じ建物の10番窓口で受け付けています。窓口にナンバープレートと書類一式を提出し、備え付けの受付表に名前とナンバープレート番号を記入します。

ここまでで「手数料納付書」はこのような感じになっています。

緑が印紙、青がナンバープレート返納受付印。

これらの書類が揃ったら、最初の建物「福岡運輸支局」に戻ります。

書類4枚、「手数料納付書」「第3号様式の2」「車検証」「軽自動車税申告書(報告書)」の順にクリップでまとめて、1番「登録受付」窓口に提出します。記載内容に不備があると書き直し返却されますので、しばらくは近くで待機。

不備がなければ2番「登録交付」窓口で名前が呼ばれて「自動車検査証返納証明書」(いわゆる廃車証明書)が交付されます。

以上で手続き完了です。

補足

当社ではバイク引き取り時にナンバープレートの廃車手続きの代行も無料で承っています。手続き完了後は、廃車証明書のコピーを郵送させて頂きます。印紙代などの実費も当社負担です。お気軽にお申し出下さい。

【補足1】よく誤解される事柄について。

  • ナンバープレートは地方自治体からの「借り物」です。バイクは持ち主のモノですが、ナンバープレートの所有権はお役所にありますので、使わなくなったら返納しましょう。
  • 小型二輪は車検切れてても毎年の車税年間6000円。毎年4月1日時点で名義人だった人に課税され、5月頃に納税通知書が来ます。
  • バイクの車税は年度途中に廃車手続きしても月割りで返ってきたりしません。普通車と違って一括払いの掛け捨てになっています。

【補足2】保険の解約手続きについて

廃車証明書のコピーは、自賠責保険や任意保険(加入者のみ)の解約手続きに必要です。

ちなみに、自賠責保険の解約手続きはしてもしなくても自由です。残り期間が3か月を切ってる状況で「更新のご案内のおはがき」が来ますが、更新せずにほったらかしにしていたら期限日をもって自動的に解約になります。ただ、3か月以上残ってるときは、数百円レベルですが返金制度もありますので、きちんと解約手続きをした方が良いかもです。解約手続きは、自賠責証書の左下に保険会社問い合わせ先が必ず記載されていますので、そこへ「バイクを処分したから解約手続きしたい」とご連絡下さい。

任意保険は多くの場合「自動更新契約」になっていますので、きちんと解約手続きする必要があります。たとえばファミリーバイク特約もこれに属します。保険会社の窓口へお申し出下さい。

今日の事例

今日は廃車手続きをしつつ福岡市で引き取り依頼をこなしました。

AF34ライブディオ。エンジン不動。ナンバープレートの手続きはご依頼人様がすでに済まされていました。この車体、実はいろんな部品がありません。たとえばマフラーやキャリア。

でも取付ボルトなどはきちんとネジ穴にはめ込まれています。普通は外したら外したまま、で、その穴とかからサビて朽ちるところです。この車体から一部パーツを部品取りとかしたのでしょうけども、それ以外の残った部分をも大事にしていた証拠です。大変ありがたい処置でした。