モデル概要
ヤマハのジョグシリーズも排ガス規制対策で4サイクルエンジン化することになり、07年にその初代となるSA36J型が登場しました。ヤマハの4ストエンジンは最初から水冷FIなのが特徴。同07年、SA36J型のホイールをアルミダイキャストに変更、フロントブレーキをディスク化したのが、今回ご紹介するSA39J型、通称「ジョグデラックス」です。
基本性能はSA36J型とほぼ同じ。静粛性、燃費に優れ、4ストなのにそれなりの出力、耐久性もある汎用バイクです。原付クラスなんでディスク化による差異はあんまり感じられないかもしれませんが、長い下り坂とか連続しても常に止まれる安定性があるかと思います。
車台番号はこちら。
乗った状態で足のスネの前方、中央に長方形の蓋があります。この蓋をマイナスドライバーなどでこじ開けると見える位置、フレームに刻印されています。SA39J-OOOOOO。車名:ヤマハ、型式JBH-SA39J、原動機型式:A312E。排気量:49cc。
【補足1】ZRモデル
ホンダ、ヤマハ、スズキともに自社の汎用スクーターの中から走りに特化したスポーツモデルを出していて、ヤマハの場合は伝統的に「ZR」の名前を冠しています。ZRとしてSA39J型は4代目になります。発売は09年から。
発売から10年以上経っていて、回収事例が増えているモデルです。引き取り時に大きなエンジントラブルを抱えた個体が少ないのは、このモデルの耐久性の優秀さを物語っていると思います。あえて難点を言えば冷却水系統、特にウォーターポンプ本体。スピード出してエンジンぶん回してた個体ほど水漏れしてる個体が見受けられます。また、外装的にはフロントのウインカーレンズ。どういうわけか、左右のどちらか一方がしょっちゅう脱落しています。
今日の事例
今日は回収事例無し。引き取ったバイクの整備していました。
そのうち一台。ちょっと毛色の変わった作業をしたのでご紹介。BA43Aバーディの事故車解体。
フレームの首の部分の拡大図。印を付けた部分、曲がりに塗膜が追従できず浮き上がってるのが見えます。前方事故車でフレームまで逝ってる場合はここにこんなサインが現れます。この個体を修理しようとするならフレームから交換が必要。新車費用を超える修理代が必要となるため「全損」扱い、という次第でした。
毎年2月は、卒業やお引越しシーズンにともない、ご依頼数も飛躍的に伸びる時期です。4月1日が税金がかかるかどうかの基準日なため、3月はさらに多忙期になります。回収員も休みなしでフル稼働しているのですが、2月の後半からはそれでも手が足りない状況になってきます。特に土日はご希望の時間にお伺いできないこともしばしば。今年度中のバイクの処分をお考えの方は、是非お早めにご依頼下さい。